久しぶりに広尾のイタリアン、ACCAに行ってきました。
初めて行った日は5~6年前。
林冬青シェフが丁寧に作ったお料理を味わったときの感動は今でも忘れられません。
以来私はずっとACCAのファン。
いつも接客してくれるのは、林シェフのお母様。
とてもお上品なオーラのある方で、勝手にACCAのマダムと呼んでいる。
「お料理の撮影をしてもいいですか?」とうかがうと、
「・・・お写真はお断りしてるんです。・・・温かいものは温かいうちに召し上がっていただきたいので・・・」
と、ゆっくりとした穏やかな口調でのご回答。
素直に納得して、お料理を楽しむことに集中することにしました。
ACCAのスゴイところは、客足が遠のいても、けして料理の質を落とすことはしなかったこと。
六本木ヒルズやミッドタウンの影響でお客さんが減り、
昔は盛りだくさんだったメニューも、今ではシェフのおまかせコース1本。
でも、この日も一品、一品、思わず唸ってしまう美味しさ。
素材の味を生かした繊細な味付けは神業かも!
帰りがけ、マダムが「今ね、お人形が・・・」なんて、よく分からないことを言っているので聞き返すと、
「息子に言うと怒られるからナイショなんだけどね。」と言って、可愛らしいマトリョーシカ人形を持ってきた。
ロシア人の若い女性が来て、「買って欲しい」というので買ってしまったと言うのだ。
「息子もイタリアで言葉も通じなくていろいろと大変な思いをしたから、
困っている外国人を見ると、少しでも助けになってあげたいって思うのよ。」と、マダムは笑う。
なんだか泣ける。子供への愛情がこんな形で行動に現れるなんて。
また近いうちにACCAに行きたい。
お料理はもちろんだが、ACCAのマダムにまた会いたい。